農業では、草取りが大変な仕事になります。真夏の炎天下では、大変な労働になってしまいます。そこで、草取りの労働を楽にしてくれるのが、除草剤です。

除草剤には、農地で使用できるものとできない物があります。そして、利用目的によって種類が異なります。「除草剤の種類はどのようなものがあってどう使えばいいのか」について具体的に見ていきます。

除草剤は農地で使えるものと使えない物がある

除草剤と一言でいっても種類が豊富で、「どれを選べばいいのか分からない」といった経験はないでしょうか。

使用場所によって、使う除草剤を分類することができます。除草剤には、農耕地で使用できるものとできないものがあるからです。農地用の除草剤は、農薬として登録された製品です

農耕地で使用不可の除草剤を農地で使用することはできません。これらを農地で使用すると、農薬取り締まり法により罰せられてしまいます。

これらの非農耕地用の除草剤は、農薬の登録を受けていません。

そのため、家庭で庭木や植物、植木がある場所は、農地で使える農薬登録のある除草剤を使用しなければいけません。

除草剤は目的によってタイプがある

除草剤は種類が豊富で、「枯らすタイプ」「発芽を抑制するタイプ」「枯らしながら発芽を抑制するタイプ」などがあります。

それぞれ使い方が違うので、目的にあった使い方をしないと失敗することになります。

枯らすタイプ

植物のタイプを問わず枯らすことができる非選択型除草剤です。

まず、枯れるタイプといえば、バスタ、ザクサなどのグルホシネート系や、ラウンドアップなどのグリホサート系があります。グリホサート系は、グリホサートイソプロピルアミン塩を主成分としています。

これらのうちバスタ系は葉、茎から成長点に向かって浸透移行し、根っこが残ります。それに対し、ラウンドアップ系は葉から吸収され、根まで枯れます

除草剤使用のよくある失敗例

除草剤の使用において、土手など平でないところで使用していて土手を崩してしまったという経験はありませんか?

ラウンドアップ系の「根まで枯れる」という最大の利点が裏目に出て、道路の面や田んぼのあぜなどが風化作用で崩されてしまうことがあります。このような場合は、あぜを崩しにくいバスタ系を使用するようにして下さい。

また、「一体どのくらい散布すればいいのか」と思ったことはないでしょうか。私は除草剤を使う時は、すぐに効果があるわけではないので、散布量をどのくらいにすればいいのか迷ったことがあります。

目安としては、ラウンドアップ系は葉のみに25~100リットル(10aあたり)の少量で枯らすことができます。これに対してバスタ系は葉と茎に100~150リットル(10aあたり)とたっぷり散布しなければ効きません。

また、ハウス栽培などでハウスの隣の通路など除草しようとした場合、となりのハウスで育てていた作物の根がハウスの外まで伸びていて、除草剤を吸ってしまい生育不良になってしまう場合もあり、注意が必要です。

発芽を抑制するタイプ

発芽を抑制するタイプの代表的なものとしてレンザ-があります。この除草剤は残効が長く、処理後、6カ月間はイネ科、アブラナ科、ウリ科、ナス科などが影響を受けてしまいます。そのため、レインザーを使う際にあこれらの作物を栽培しない方がいいでしょう。

またレインザーは優れた選択性と非常に長い残効性をもっているので、これらに注意する必要があります。

枯らしながら発芽を抑制するタイプで注意すべきこと

ロロックスについてニンジンでの失敗例が2つあります。一つ目は、特定の品種(サカタのタネのベータ-312)で生育期に使用した場合、薬害を生じることです。

もう一つは散布時期です。ロロックスはニンジンの種をまいた直後と本葉3~5葉期の一回ずつ、合計2回使えます。特に注意するべきことは、種をまいた後の散布です。

このときに散布してしまうとニンジンが発芽態勢になっているところへロロックスを散布し、全滅してしまうこともあります。

除草剤は、ただやみくもに散布してはいけません。除草剤には、農耕地用のものと非農耕地用の物があります。農耕地用は農薬として登録されていますが、非農耕地用は農薬として登録されていません。

そして、利用目的によっても使うタイプが異なります。根を残すバスタ系と根を含めすべて枯らすグリホサート系があります。

除草剤は、環境や大切に育てている作物に悪影響を与えないように気を付けて使用したいものです。そして無駄な散布が減れば、作業の省力化が可能になります。