農家がウェブサイトやブログを持てば、誰でも情報発信ができます。そのため農家であっても、ネットを活用すれば流通や販売まで自分でできるようになります。

ただ、ウェブサイトやブログをもっただけでは、見てもらうことができないだけでなく、販売に繋がることもありません。農家のサイトが集客して販売まで繋がるようになるためには、ブログを構築する努力や時間が必要だからです。

しかし、そこまで時間をかけなくても集客できて販売まで繋がり、あなたの野菜や果物を簡単に販売する方法があります。それがインターネットオークションです。インターネットオークションには、それ自体に集客する仕組みがあります。あなたは解説通りに文字を入力し、撮影した写真を掲載するだけで出品できるようになります。

それでは、どのようにすれば個人の農家がインターネットオークションで販売することが出来るのか、ネットオークションに出品する方法について以下で解説していきます。

インターネットオークションは誰でもできる

「パソコンをあまり使ったことがない」「キーボードを触ったこともない」という人が情報発信することは、ハードルが高いものになるでしょう。

そのような場合、ウェブサイトやブログを立ち上げなくても、手っ取り早く自分で作った作物を自分で販売する方法があります。それが、インターネットオークションです。

ネットオークションならウェブサイトやブログのように時間をかけて作成する必要がなく、今すぐにでも始めることができます。ネットオークションでは、既に集客の仕組みが出来上がっているため、人を集める方法を考える必要がありません。

ただ、「ネットオークションは便利と聞くけど、どうやって始めたらいいのかわからない」「トラブルが起きないか心配だ」など、いろいろな不安があるのではないでしょうか。

「本当に販売できるのか」「なんだか難しそう」など、どのようなものなのか全く分からない方もいるでしょう。

そこで今回は、ネットオークションについて分かりやすく解説していきます。私は、ウェブサイトを立ち上げる前はネットオークションを使って、自分で栽培した農産物を販売していたことがあります。

今まで、インターネットを使って売買したことなどなかったので、はじめて落札されたときは、とても興奮したことを覚えています。

ネットオークションを使えば、個人の農家が生産だけでなく、流通や販売まですることができます。インターネット上で販売のやりとりから、決済、そして宅配便によってお客様のもとへ届けることが出来るようになります。

そもそもネットオークションとは

ネットオークションとは、インターネット上に出品して、複数の買い手に値をつけさせ、最高額を申し出た者に販売する方法です。

市場のせりでも仲買人が値段をつけて価格を上げていく様子を見たことがあるでしょう。「700円!」「800円!」「1,000円!」と競って値段が上がっていくのが特徴です。

現在ではインターネット上で、誰でもこうしたオークションを開くことが出来るようになったのです。

インターネットオークションは、お客様とのネット上でのやりとりの流れをつかむには最適です。そのため、初心者にもはじめやすいです。

ネットオークションがリアルの場にも繋がる

また、ネットオークションを通じてやりとりがあったお客様は、繰り返し購入していただけることがあります。私は2007年頃にオークションを始めましたが、2017年現在でも当時のお客様がオークション経由ではなく、直接私の商品を購入してくださっています。

このようにネットを使ったオークションでも、後に繋がることがあります。さらに、家が近所であれば直接取引をすることが出来ます。

このようにインターネットのオークションがきっかけに、リアルの場に繋がることがあります。

ネットオークションは初心者でも出来る

初心者がネットオークションをするなら、大手のオークションサイトを活用するのがおススメです。大手のオークションサイトは利用者が多いため、出品した商品が落札される確率が高くなるためです。

ネットオークションを使ったことがない場合は、実際に使ってみるといいでしょう。オークションには、「出品」と「落札」があります。「出品」する人のことを、「出品者」といい、これは商品を販売する人です。

ネットオークションの「出品者」には、業者から個人までさまざまな人がいます。「落札」は商品を購入する人たちの行為をさします。

ネットオークションが全くはじめての場合は、まずは「落札」から試してみて、どのような流れなのかを把握してみてもいいでしょう。

個人の農家であってもたくさん「出品」していることに気が付くはずです。

ヤフーオークションに出品する方法

それでは、実際にヤフーオークションで出品して販売するためにはどうすればいいのかについて説明していきます。

まず落札するだけなら、Yahoo! JpanのID(無料)を取得するだけで出来ます。商品を出品するためには、Yahoo!プレミアムの登録が必要になります

Yahoo!プレミアムは月会費がかかり、2017年の時点では、月額462円(税抜き)です。※税込みでは、498円になります。

登録する際には、出品者の情報設定や代金を受け取るための受け取り銀行口座の設定、メールの通知設定などを行います。

従来であれば、オークション形式のみの出品でしたが、現在では設定した価格ですぐに販売したい場合の「フリマ出品」という販売方法もあります。フリマ出品であればYahoo!プレミアム会員でなくても出品することができます。

ただしその際は、落札システムの手数料が変わってきます。落札システム手数料とは、商品が落札した後にかかる手数料のことです。

ヤフーオークションの落札手数料

落札後は、オークション形式か、フリマ形式か、Yahoo!プレミアム会員になっているのか、いないのか等によって手数料が変わってきます。以下のようになっています。

オークション出品 フリマ出品
落札価格の8.64%(税込み) Yahoo!プレミアム会員 Yahoo!プレミアム会員登録なし
落札価格の8.64%(税込み) 落札価格の10%(税込み)

落札価格が624円以下の場合は、54円(税込み)が落札手数料になります。625円以上の場合には、8.64%が落札手数料になります。例えば1,000円で落札された場合は、手数料が86円になるということです。

出品する時点では、手数料がかかりませんが、商品が落札された後に手数料がかかる仕組みになっています。

オークション出品の流れ

オークションに出品するには、決められたカテゴリーに出品していく必要があります。例えばあなたがみかん農家であれば、以下のようなカテゴリーで出品するようになります。

オークション上には、膨大な物が出品されています。そのため、こうしたカテゴリーに分かれています。出品するときは、該当するカテゴリーに出品しましょう。

例えばみかんを出品するときには、「食品、飲料」→「野菜、果物」→「果物」→「かんきつ類」の順に分かれているのでこちらで出品しましょう。

出品するカテゴリーが決まったら次にタイトルをつけていきます。ここでタイトルの付け方が重要になってきます。なぜならキーワードがタイトルに含まれていないと、そもそも見てもらえないからです

あなたが出品する物はどのような物で、どのような特徴があるのかをよく考えてキーワードを入れていって下さい。例えば、みかんならどのような品種なのか、どのくらいの量なのか、どのような産地か、などをタイトルに入れておくといいです。

例えば、以下のようになります。

【愛媛県産でこぽん 大量10㎏3L~4L 農家直販 訳あり家庭用 産地直送品】

もし、市場に出荷できないものがたくさんあるなら「訳あり、家庭用」などとタイトルをつけて販売することができます。見た目が悪く味が変わらないものをなるべく安く購入したいと考えている方はたくさんいます。

そのような場合は、タイトルに注意してどのような物を出品しているのかを分かりやすく書くことが重要です。また。○○農園など、自分の農園名を入れてもいいでしょう。繰り返し買ってもらうことに繋がりやすくなります。

次の「説明」では、商品の内容をより詳しく書いていきます。送料はいくらか、どのような発送方法か、支払いはどうすればいいのかなど、必要なことを書きます。

さらに、商品内容の説明も詳しく書くといいです。「この商品を栽培している自分は何者なのか」「どのような栽培方法をしているのか」「商品の状態はどうなのか」「訳あり家庭用ならば、正規品とどう違うのか」「味は変わらないのか」などを伝えることを意識して下さい。

次にオークション形式にするか、定額で販売したいかを選びます。「この価格以下では販売したくない」と考える場合は、「定額で出品」を選ぶといいです。ただ、物には相場があるので、あまり相場からはずれると誰からも落札されなくなりますので注意して下さい。

次に、商品説明と販売形式が決まったら、いくらで開始したいのかを記入して下さい。あまり高く設定すると落札されることなく、オークションが終了してしまうかもしれません。一方で開始価格が安い場合、思った以上に値段が上がらなくて、がっかりすることがあるでしょう。オークションは、競っていって値段が上がっていくものです。

出品後は、入札が何度もされることによって値段が上がってきます。たくさんの入札があると「この商品はどのような物だろう」と注目されていきますので、開始価格の判断も重要になります。

開催期間は、自分で決めることが出来ます。落札者がいつ頃オークションを見ているのか、などを考えて、日にちや時間を決めるといいです。例えば、日曜日の21時から23時あたりは比較的、家でゆっくりしている方が多いのではないでしょうか。こうした時間帯に終了させるとオークションを見ている方が多いため、注目して値段が上がっていくかもしれません。

写真の掲載は必ず必要

商品のタイトルや商品説明、各種設定をすれば、出品することが出来ます。ただ写真は必ず載せてください。ネットオークションでは実物が見れないために不安になります。あなたも何か購入する場合は、どのような物なのか写真で確認しておきたいはずです。

実際に品物を送る時の写真や実物の写真、農園で実がなっている写真など、複数あればいいでしょう。写真の撮り方も工夫してみるといいです。自然光をうまく使えばより実物に近く撮れます。デジカメの性能もよくなっていますので、いろいろ試しておいしそうな写真を撮ってみて下さい。

写真は光の具合で良く見えたり悪く見えたりします。そのため、取り方に工夫したり、後から加工したりすることもできます。他にも訳あり品などを出品するときは、訳ありの内容を写真に撮るといいです。写真に載せることによって、より具体的な状態を見せることができますし、トラブルの回避にも繋がります。

タイトルや商品内容を記入し写真を貼り付けたら、出品まで進むことができます。他にも

無事に落札されたらオプションをつけることができますが、あまり必要でないためここでは飛ばします。

無事に出品が完了し落札者がいれば、いよいよ取引開始になります。落札された内容や出品者の情報は、落札者に自動でメールが届きますので、出品者は落札者から発送先の住所などの連絡があるまで待ちましょう。

落札者との取引は取引ナビで連絡をやりとりするようになります。他に疑問点などあれば取引ナビで連絡をとりあって下さい。

このとき、出品時に送料の設定をしていない場合や、落札者の住所によって宅配料金が異なる場合は、落札者の送料を調べて連絡しましょう。

支払いが完了すれば「支払い完了の連絡」が届きますので、支払いを確認して商品発送の手続きに進みましょう。一連のやりとりが遅いと、落札者は不安になることがあるので、なるべく迅速に対応したほうがいいです。遅くても24時間以内に連絡をするようにしましょう。

商品発送が済み無事届いたら評価をしよう

商品の入金を確認し、無事に発送も済んだら落札者の評価をしましょう。

お互いの取引きの満足度を示すため、どうだったか率直に記入しましょう。「非常に良い、良い、どちらでもない、悪い、非常に悪い」の5段階あります。相手の評価欄をみると信用できるかどうかの判断材料になるため、取引する人にとってはよい指標になります。

ちなみに、私のオークションサイトでは、以下のような評価になっています。

農家の場合、評価欄に相手の感想が届くことがあります。農家にとっては食べていただく方に喜んでもらえることが一番のやりがいに繋がります。このような落札者の感想が分かることもインターネットオークションのいいところです。

しかし、直接お客様の声が届くということは、いい加減な対応はできないということなので、商品管理から発送の準備まで気を付けて行う必要があります。悪い評価がされると、後々の取引に影響してしまうからです。

まとめ

農家がインターネットを活用する方法はいろいろありますが、その中でもすぐに販売できるのがインターネットオークションです。ウェブサイトやブログであれば効果を発揮するのに時間がかかり、労力がかかります。また、集客できるように努力する必要があります。

一方でインターネットオークションは、それ自体に集客力があります。そのため、解説にそって文章を考えたり写真をアップしたりするだけで商品を出品することができます。また訳あり品など市場に出荷できない物でも需要があるため、取引が成立することはたくさんあります。

ネットオークションは、お客様とのネット取引の流れを覚えるのにも最適です。自分でネットショップをするときにも役に立ちますので、最初のステップとしてオークションを活用してみるのもいいでしょう。農家が自ら販売できるように、これらのことが参考になれば幸いです。