現実が思いどおりにいかないのは、置かれている環境が悪いとか他人に問題があるとか自分以外にあると思っていませんか?

農業がうまくいかないのは、仕組みの問題や環境のせいだと思っていませんか?

ただ実際には、自分の身に起きていることは、自分が選択した結果にすぎないのです。農業でうまくいくのも、人間関係が円滑にいくのもすべての責任は自分にあるのです。

もくじ

自分に起こる現実は、自分に責任がある

これから農業やネットを使って稼ぐことを考えるなら、「全ての責任は自分にある」と思わなければなりません。

なぜなら、他人のせいにしたり、環境のせいにしたりしても農業やネットで稼ぐことができないからです。農業をしていて、野菜や果物の出来が悪かったのは環境のせいではないのです。作物の出来がよくなかったときは、全て自分のせいなのです。

天候不順の作物でさえ責任は自分にある

例えば、天候などの影響で野菜や果物の出来がよくない年があったとします。「今年は曇りや雨の日が多く、天候が悪かったから作物が大きく育たなかったんだ」と天候のせいにすれば、それで終わりです。

確かに天候が悪くて生育が思うようにいかなかったのは事実です。そのため光合成が活発に行われず、例年より成長が弱く、立派に育ちにくい年になるでしょう。

そのような年は、多くの人が例年より収穫量が少なくなります。しかし、このような天候に恵まれない年であっても、わずかな減少で済んだ農家もあるでしょう。

ほとんどの農家は収穫量が減少しましたが、例年並みの収穫量を上げた農家は一体何が違ったのでしょうか。

人と違った行動が人と違った結果を出す

このような天候不順の年に、収穫量があまり下がらなかった農家は、人と違う管理をしていたかもしれません。今年の天候が悪いのを見越して、肥料のやり方を工夫したかもしれません。葉面散布など葉から栄養を与えたかもしれません。

他にも何か人と違った行動をしていたのかもしれません。

いずれにせよ、その人の創意工夫があったために、減収率はそれほどでもなかったのです。このような人の場合、その年の収穫の出来を天候のせいにすることはないでしょう。

農作物の出来は害虫や病気・天候のせいに出来るのか?

例えば、果物を栽培していて病害虫が多い年があったとします。この場合、「天気が悪かったからだ」「気温が低かったからだ」「害虫が多発したからだ」という人もいるでしょう。

病気多発の年でも、「皆、被害に遭っているから仕方がないんだ」「今年は病気になりやすい気象状況だったから」といえばそれで終わりです。

しかし、同じ天候条件、病気の状況、害虫の発生状況でも、人によって対処や考え方が違うため、被害の大きさは違ってくるはずです

多くの人は、失敗した原因を環境や他の何かのせいにしがちです。ただ、本来はこのような状況でも「うまく対処が出来なかった自分に原因がある」と考えなければいけません。

台風がきてもひょうが降っても、それは事実であり、人間が台風の進路をずらしたり、ひょうを降らなくさせたりすることは出来ません。ただ、被害を最小限にするためにネットなどで対策をとったり、共済保険をかけたりすることはできます。

どうすれば出来るのかを常に意識する

環境のせいにしても意味がありません。たとえ天候に恵まれない年であっても「どうすれば、例年どおりの収穫量を確保できるのか」を考えることはできます。

病害虫が多発して、収穫量が激減した経験があれば、「どうしたら、病害虫の被害を少なくすることができるのか」を考えることはできるはずです。

農業で失敗した原因は、「自分の管理の仕方が甘かったからだ」「農薬を散布する時期や散布の仕方に問題があったのではないか」と失敗の責任は自分にあると考えることが重要です。

最悪なのは、なんでも自分以外のせいにしてしまうことです。

「農業で稼げないのは土地が悪いからだ」「農協が悪いからだ」「農業は自然に左右されるから仕方がない」と、自分の管理能力や栽培技術、マーケティング力、営業力、販売力などを棚にあげて、いっている場合が多いです。

農業が悪いわけではなく、その考え方が問題なのです。

問題は他人ではなく自分自身

同じ事は人間関係にもあります。何かうまくいかないことがあれば、人のせいにしたり環境のせいにしたりしがちです。

「この仕事がうまくいかなかったのはあいつのせいだ」とか「あいつがいるから自分が尻拭いをしなくちゃいけなくなり、余計な負担が増えて本当に迷惑だ」「上司が使えないから……」「こんな環境だから……」「こんな会社にいるから……」など他人の批判や文句をいえばきりがありません。

全く仕事が出来ない人間がいたとしても、その人のせいにしてはいけません。いくら正論であっても責めればかえって反発心を招くだけです。

相手を理解する

人と仕事をしていると、「何度もいっているのに、なぜ同じ失敗を繰り返すんだろうか」と思うことがあるでしょう。さらに指摘しても相手は気を悪くするだけで、一項に改善することなく自分に対して身構えることにもなってしまいます。

他人のあらさがしは何の役にも立ちません。相手はすぐさま防御態勢になり、なんとか自分を正当化しようとするでしょう。さらに自尊心を傷つけられた相手は、反抗するだけになりがちです。

人は誰でも「自分を認めてほしい」「重要な存在として認めてほしい」と思っています。そのため、相手の失敗を指摘したり責めたりするのは効果がないのです。

人の行動を強制することや変えることはできません。自分自身がやり方を工夫して相手の良さを引き出すしかないのです。

人と接して何か問題があったとき、感情が優先してしまいがちです。さらに相手が間違っていると思いがちです。

しかし重要なことは、自分の基準で相手を判断することをやめることです

その代わりに、相手を理解することに努力しましょう。「なぜそのような行動をするのか」「なぜこのような言い訳をするのか」相手の立場になって考えることが重要です。

ホームページを作成しても売上が上がらないのは自分のせい

自分に責任があると考えることは、農業をすることや人と接することだけではありません。

私は農業をして何年か経過して仕事に慣れてしまったら、とても物足りなさを感じました。そこで自分でホームページを作成しようと思いました。

ホームページを作った当初は訪問者が誰もいませんでした。もちろん販売まで繋がることはありません。しかし、アクセスがないのは誰のせいにもできないし、自分自身の問題でしかありません。

問題や改善は無限にある

「内容が面白くない」「デザインが分かりにくい」「センスがない」「そもそも人が来ない」など、問題は無限にあります。

例えアクセスがあったとしても、販売まで繋がっていなかったら、「商品画像がよくないのか」「いいたいことが伝わっているのか」「販売価格は適正か」など自分自身に問うところは無限にありました。

農家がただウェブサイトを作っただけでは、誰も訪問してきません。そのため、サイトで集客し、販売まで繋げるには自分でなんとかするしかなかったのです。

多くの場合は、「ホームページさえ持てば、楽に売れる」「業者にホームページを作成してもらったのだから売れて当然だ」と考えてしまいがちです。

インターネットという言葉に惑わされて、「何か特別な方法があり、それさえ使えばネットショップで成功出来る」と考えるのは間違いです

実際には、ある程度の時間をかけ、挑戦と失敗を重ねながら改善していくものです。これらを行うことで独自のノウハウが蓄積されていくのです。

ホームページを持っても売上が上がらないのは、自分の責任であると意識しなければいけません。

まとめ

何か問題があると、その原因を環境のせいにしたり、人のせいにしたりしがちです。私も自分ではない、他のことのせいしてしまいがちでした。

ただ実際には、「すべての責任は自分にある」と考えなければいけません。

他人や環境を変えることは出来ません。変えることができるのは自分自身だけです。そのため、今からでも変えることができます。

すべての責任は自分にあることを認め、そこから具体的に何をすればいいのか考え、自分の責任で行動していくことが大切なことになります。