農家がインターネットを活用し、情報発信やネット販売をする場合に知らなければいけないことがあります。

それは、ただホームページを作ったからといって必ずしも販売まで繋げることができるとは限らないからです。農家が自分のホームページを持つ意味は、最終的にお客様に対して自分で栽培した農産物を販売することです。

そのためには、農家である生産者自らが情報発信をするための媒体をもち、集客・販売に繋げていく必要があります。インターネットを活用すれば、興味のある人が自然と集まってくることが可能だからです。

それでは、「農家が情報発信してネット販売を始める前に知らなければいけないことは何か」について解説していきます。

綺麗なサイトができても売れない訳

インターネット上にはたくさんのウェブサイトが存在します。しかし、ただウェブサイトを作成しただけでは、ほとんど見られることもなく埋もれてしまいます。誰にも見られないウェブサイトは、存在しないも同然です。

たとえ素晴らしいデザインでかっこいいホームページであっても、全く人が訪れないウェブサイトは数多く存在します。なぜなら、綺麗なサイトと集客ができるサイトは別だからです。綺麗なサイトだからといって商品が売れるわけではありません。

ホームページ作成業者に何十万とかけてサイト作成を依頼すれば、綺麗な見栄えのあるウェブサイトができ上がるでしょう。しかし、だからといって注文がたくさんくることはありません。

綺麗なサイトと集客ができるサイトは異なる

サイト作成業者は、サイトを綺麗に作るプロであり、集客のプロではないからです。素晴らしいサイトができ上がっても誰も訪問しなければ、さらに広告費をかける必要があります。

集客ができるウェブサイトであれば、費用をかけずに人を集めることができるはずです。

また、デザインに優れたサイトは、検索エンジンで上位に表示される対策をしていない場合があります。この対策のことをSEO対策といいます。GoogleやYahoo!で検索されたときに上位に表示されなければ意味がないのです。

検索結果で上位に表示されなければ、見つけてもらえないからです。

「自分の存在を知ってもらえばうちの農園のものは買ってもらえる」と思っているのであれば、あなたの存在を知ってもらえることに注力することが一番肝心なのです。

大手企業ですら集客をするためにたくさんの広告を出しています。テレビコマーシャルなど、毎日たくさんの宣伝がされていることからも分かります。それだけ大企業であっても、集客することは難しいことなのです。

これらのことから、小規模経営の農家が集客のために対策をする必要があるのです。

あなたのことは誰も知らない

お客様がインターネットを使い農産物をお取り寄せする場合に、大前提としてあなたの農園のことは誰も知りません。知名度のあるところでは、名前で検索されることがあるかもしれませんが、知名度のない農家が検索されることはありません。

それでは、どうすればあなたの農園を見つけてもらうことができるのでしょうか。名前も商品も知らないあなたのサイトをお客様に見つけてもらう方法の一つが、検索エンジンで上位表示されることです。

例えば、検索エンジンで上位表示されること以外で人を集めたい場合は、広告を出したりチラシをまいたり、人に伝える行動が必要になります。これらは、継続していかなければならず、人を集め続けることは難しいです。そして、継続して人を集め続けるためには資金が必要になります。

それに対し、検索エンジンで上位表示させることは、お金がかかりません。上位表示させる秘訣は、検索エンジンに評価されるウェブサイトを構築することです。そうすれば、安定的に継続してアクセスを集め続けることができます。

そのためには、ウェブサイトの質や量を努力して構築していく必要があります。検索エンジンに評価されるウェブサイトを作ることは簡単ではありません。

しかし、時間と労力をかけることによって検索エンジンの上位に表示されることは可能なのです。

なぜWEBコンテンツ(記事)が重要なのか?

インターネットの検索エンジンで上位表示され、お客様に見つけてもらうためには、価値のあるコンテンツ(記事)をブログなどで発信していかなければいけません。

2011年以降にGoogleが実施した「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」と呼ばれるサイト評価の基準の変更は、それまでのSEO業者に大きな衝撃を与えました。検索順位を決める方法がコンテンツ重視に変わったためです。

SEO業者とはウェブサイトを検索の上位にもってくるように対策をする業者のことです。

評価基準が変更したことで、検索結果表示する方法が変わり、SEO業者の対策手法が通用しなくなりました。このことにより、上位表示されていたサイトがいっきに検索エンジンの上位からいなくなっていったのです。

検索順位の評価基準を変更した行為の名称には「ペンギン」や「パンダ」といった名前が付けられています。これらが、白黒カラーであるようにウェブサイトの基準も白黒はっきりさせ、いいサイトと悪いサイトを判別するようになったのです。

検索エンジンが評価するいいサイトとは?

Googleが提示するいいサイトの指標は「独自性」「価値」「魅力」「差別化」です。

Googleには、「世界中のあらゆる情報を整理して、ユーザーに質の高い最高の情報を届ける」というミッションがあります。

そのためGoogleのミッションは、「検索エンジンでユーザーが求める質の高い情報を発信しているサイトを上位表示させる」ことにあるといえます。

検索エンジンは日々進歩しています。そのため、ユーザーにとって質の高い、役に立つ有益なオリジナル情報をコンテンツとして発信していくことが最も有効なSEO対策になります。

有益な情報をたくさん公開すればするほど、結果として検索エンジンで上位表示され、自然にSEO対策をしていることになるのです。

検索するキーワードが多くなるほど的が絞られる

現在では、多くの人が何か知りたいと思ったとき、検索エンジンを利用して情報を探すようになりました。

検索エンジンで知りたい情報を検索するときに、どのような単語を入力するでしょうか。多くの場合は、いくつかの単語を組み合わせて検索するのではないでしょうか。

1語のみで検索する場合は、検索する人の興味・関心は、まだ漠然としていると考えられています。

もちろんこの段階で自分の目的の検索結果が得られればいいですが、多くの場合はより自分にあった検索結果を求めて、語数を増やすことになります。

ある調査ではキーワード1語で検索する場合は約15%に過ぎず、2語が32%、3語が約27%、それ以上が26%となっています。

これを見ると、おおよそ複数の単語で検索することが多いと考えられます。キーワードの語数が多くなれば、それだけ興味の幅が深く、狭くなり検索される回数も少なくなります

例えば「桃」と検索すれば以下のような検索結果になります。

この場合は、「もも」という人のブログが出てきたリ、桃についての説明が出てきます。「桃」という一つの単語は、漠然としているので、3億2千万ものサイトが検索結果として出てきています。

それでは、「桃 販売」という2つのキーワードで検索してみましょう。

この場合は、2290万件検索結果がヒットしました。先ほどよりもかなり少なくなりました。「桃 販売」と検索することによって「桃 販売」に関連しているところに絞り込まれたからです。

そして、桃を産地直送している果樹園のサイトや楽天市場で桃を通販しているページが上位にきています。

このように複数のキーワードで検索することによって、より目的に近い、絞られた内容のサイトにたどり着くことになるのです。

ネットでは、立地条件に関係なく誰でもアピールできる

サイト運営をして情報発信をするならば、検索結果の上位にくることが大切です。サイトが上位に表示されることで、たくさんの人に見てもらえる確率が上がります。一方で、検索結果に表示されずに圏外になるサイトは誰にも見てもらえません。

例えばリアルの世界では、表通りであるの大通りのお店は人通りが多いため、競争が激しく家賃も高くなりがちです。

大通りでは、ふらふらと商品を購入する気もなく歩いている人たちも多く、そこを歩く目的もさまざまです。予算やブランド力がある企業は、このような場所にお店を開いていることが多いです。

一方で裏通りは、人の通りこそ少ないですが、ある程度目的がはっきりしている人が歩いています。裏通りに構えるお店は、競合が少なく家賃も低く抑えられています。

しかし、人通りが少ないために、お店の存在を見つけてもらいにくいです。そのため、広告を出したりチラシを配ったりしてお店の存在を知ってもらう活動が必要になります。

インターネットでの検索はリアルの世界とは異なります。検索結果の上位にくれば、大通りのお店に店舗を構えることと同じように集客することができるのです。

これに対し、検索結果であなたのサイトが出てこない場合は、誰にも見つけてもらうことができません。人通りの少ないお店では、その存在自体を気づいてもらえないからです。そのため広告を出すなどして露出を増やす必要があるのです。

このようにネットの世界では、立地条件に左右されることがありません。検索結果で上位に表示されれば、誰でも自分の存在をアピールすることができるのです。

情報発信が大切な理由

リアルの世界では立地条件が悪いと不利になります。例えば、あなたが山の中で人口が少ない過疎地に住んでいれば、狭い商圏なので自分で作った農作物を販売することは難しいです。

しかし、インターネットを使えば、こうした不利な立地条件とは関係なく販売することができます。どんな僻地でもネットの世界では同じスタートラインに立つことができるのです。

さらに、リアル店舗となれば立地条件や建物、営業や広告などでたくさんの費用がかかります。一方でネットの場合は、工夫を重ねて努力し、頭を振り絞れば安く済ませたり無料でできたりすることがたくさんあります

情報発信は誰にでもできる

インターネットが始まった頃は、個人がホームページを作成することは大変でした。専門的な知識が必要だったからです。

しかし現在では、ブログなども登場し、誰でも気軽に情報発信ができるようになったのです。以前より、はるかに簡単で気軽になりました。

最初に情報発信のやり方を覚える必要がありますが、覚えてしまえば難しいことではありません。例えばトラクターの使い方も最初は分からなかったはずです。そして今では、当たり前のように使いこなしているでしょう。

これと同じことです。覚えてしまえばトラクターと同じように使いこなすことができます。

そして、農家がネットを使い、販売まで繋げるためには、たくさんの方法があります。いきなりネットショップ(ECサイト)を作るのはハードルが高いかもしれません。ウェブサイトを作成していく方法はいろいろあります。

ちなみにこのサイトはワードプレスというものを使っています。他にもブログやFacebookなどあるので、自分には何が適しているのかいろいろと試してみてもいいでしょう。

ネットで販売することはあなたが考えるほど難しくない

気軽に始めたいなら無料でできるブログサービスを使ったり、売買取引をするならネットオークションを活用したりする方法があります。ネットオークションはネットショップを作るより簡単で、集客もできます。

私はウェブサイトを作る前にヤフーオークションを使ったことがあります。農産物を生産していると市場には流通できない「訳あり品」がでるはずです。

そうした「訳あり品」をオークションで気軽に出品してみると意外と反応があるものです。購入者との取引や決済など、ネットを通じた商売の一連の流れをつかみやすくなります。

私は、ネットオークションを使い慣れてから、自分でウェブサイトを作り、そこから買い物ができるようにしました。

農家がネットを活用することの最大の利点は「自動化が可能」になることです。インターネットを活用すれば、「集客」や「販売」「決済」を自動でしてくれるのです。

極端な話、あなたが寝ている間にお客さんが訪問し、商品をクリックし、代金の支払いまで済ませることができます。朝起きたときに、購入商品と購入者、発送先の住所まで知ることができるのです。

まずは、出来るところから気軽に始めてみることが必要です。最初の一歩を踏み出さないと何も始まりません。行動することでいろいろと見えてくるはずです。

なぜ、人は検索するのか

今ではたくさんの人がスマホやパソコンで知りたいことを検索するようになり、インターネットが身近なものになりました。

そして、インターネットで検索する人は、なぜ検索しているのでしょうか。

人は問題を解決するために検索している」のではないでしょうか。検索している人の信頼を得るためには、その人が問題を解決するために役立つ情報を提供することが大事なのです。

例えばお客様が、「ネットで検索して産地直送のものをお取り寄せしたい」と考えたとします。このときお客様は、「相手が信頼できるかどうか」サイト全体から醸し出される雰囲気すべてを見ています。

ネットの世界では、お互いの顔が見えないため、直接会うより信用度が低いからです。

誰もいい加減なお店では購入したいとは思いません。「このショップはいい物を提供しているだろうか」「お金を払って正確に品物が届くだろうか」「この人はきちんと運営しているのだろうか」と無意識で思っています。

具体的には、サイトで販売するためには、これらの不安を一つ一つ解決していく必要があるのです。まずは、安心して信頼されるよう情報の量を増やしていくことが大切になります。

人はどのようなキーワードで検索しているのか

目的のサイトを探すときには、Yahoo!やGoogleなどでキーワードを打ち込むと思います。

特定のジャンルでしか使われないキーワードは、とても有力なキーワードになります。そのキーワードで検索する人の関心がある程度絞り込まれることになるためです。

具体的には、ネットでショッピングする目的でキーワードを打つ場合は、購入目的に関する単語が使われます。

そこで、お客様があなたの農園から購入したいと思ったときに、どのようなキーワードで検索されるのかを知る必要があります。

「栽培している品目・品種名」「地域名や産地名」「購入に結びつく単語」などが、あなたのサイトに訪れる入り口になります。

例えば、ぶどうをインターネットから購入したいと考えている場合、「ぶどう」と一文字で検索する人より、「ぶどう 通販」「ぶどう 販売」「ぶどう 購入」などで検索する人の方が購買意欲は高いです。

農産物は、特定の地域や産地で作られているため、作っている地域名が検索エンジンからの入り口になります。例えば「新潟 米」「青森 りんご」「沖縄 マンゴー」などです。

そして、有名な産地であればあるほど、その地域名が検索される回数は多いでしょう。

農産物の品種で検索する場合も、購入する目的が高い傾向にあります。りんごでいえば「りんご ふじ」「りんご 王林」「りんご つがる」などです。

このように自分が作っている野菜や果物をどのようなキーワードで検索してくれるのかを考えることが必要になります。一つの単語だけでなく、可能な限り複数のキーワードで検索結果に表示されるように、サイト作成をしていくことが必要です。

そのためには、情報の量が必要です。具体的には、テーマごとの記事数が必要になります。コンテンツの数があるほどキーワードで検索される確率が上がってくるからです。

購入意識のあるお客様をピンポイントで集客する

ウェブで検索する場合は、サービスや商品に関連するキーワードに関心がある人が集まるので、高い確率でこちらの目的の行動をしてくれます。

例えば、「さくらんぼ 通販」「さくらんぼ 販売」「さくらんぼ お取り寄せ」「さくらんぼ 産地直送」「さくらんぼ 直売」などで検索する人は、さくらんぼを購入する意思が高いことが分かります。

さくらんぼを販売する農家がこれらのキーワードで上位表示されれば、ただ訪問者が増えるだけでなく、購入率も上がることが期待されます

SEO対策には無料のものと有料のものとがあります。ただ、自分で技術をみにつけ、ウェブサイトをもてばお金をかけなくてもSEO対策ができるのです。

それだけでなく、検索エンジンに評価され、本質にそった、ユーザーにとって有益なサイトが作れるようになれば、長期的に安定した集客ができます。

検索エンジンの技術が進歩したことによって、優良なサイトが上位表示されるようになりました。以前は必ずしも優良なサイトだけが上位表示されていたわけではなかったからです。

つまり、真面目にコツコツとサイトを作成する人にとっては、追い風の状態になったということです。

検索エンジンで上位表示されれば信頼感も増す

検索エンジンで上位にくるサイトはYahoo!やGoogleから「お墨付き」を与えられたサイトとみなされ、ユーザーが安心して利用する傾向があります。

私も検索エンジンでサイトを探すとき、検索結果の1ページ目の上位にくるサイトを見ています。一般的には、何十ページも探してまで見ることはありません。よほど情報がなく何度も探すときは別ですが、大抵は上の方に表示されるいくつかのサイトを見ています。

成果が出るまでには時間が必要

検索エンジンで上位に表示されることがいいとは分かっても、トップページに表示されることは簡単ではありません。効果が出るまでには、ある一定の時間が必要だからです。

例えば、老舗で古くから営業している店と新規にオープンしたお店ではどちらの方がお客さんは多いと思いますか?

もちろん老舗のお店だと思います。長い期間営業しているため、それだけお客さんがついているからです。

これと同じように長い期間にわたり運営しているウェブサイトの方が、多くの人が利用し、支持していると考え、高い評価が与えられています。

そのため、サイト運営に関しても、なるべく早く開始した方が有利になります。時間という参入障壁を作ることができるからです。

 まとめ

農家がネットを活用すれば、集客から販売までできるようになります。ネットの活用の仕方はたくさんあり、それぞれ自分に合った活用の仕方があります。

綺麗なウェブサイトを作成しても、販売までつながるとは限りません。一方で綺麗でなくても販売までつなげることができます。

いずれにしても、自分で行動することが大事であり、やってみるといろいろな展開が開けてくるでしょう。

農家はまだまだネットを活用している人が少なく、活用していく余地は十分あるため可能性は無限大にあります。

まずはできるところから始めてみてください。最初の第一歩が大きな成果になるはずです。