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都会でサラリーマンをするのと田舎で農業をするのでは、仕事の仕方から生活の仕方まで含め全く違います。大きく違うのは雇われるか自分で経営するか、人間社会の中で働くのか自然の中で働くのかなどの違いです。他にも安定して補償されるのか、自らのセンスでお金を稼ぐのかなど違いはたくさんあります

それでは、都会で会社員をすることと田舎で農業をすることは何が違うのか、具体的に見ていきます。

サラリーマンと農家の働き方の違い

サラリーマンと農業では働く環境から心がまえなど違ってきます。通勤の仕方や休日、お金の稼ぎ方まで考え方が異なるので仕事の仕方の違いを詳しく見ていきます。

都会で会社員 田舎で農業
職場までの行き方 電車やバスなど、公共交通機関を使う場合が多い。時間帯によっては満員電車になり、生きた心地がしない。

首都圏の場合、片道1~2時間かけることも珍しくない。

畑が近くの場合は歩いていく。

または自転車。

スーパーカブ(バイク)

軽トラ(現在はオートマの軽トラもある)

就業時間 電力があるため24時間365日稼働することが可能。8時~17時勤務の場合もあるが、残業をして終電に帰ることもある。サービス残業というのもある。

雨や台風、天候には左右されない。大震災があっても大雪があっても、停電になってもなにがあっても従順に職場に向かう。

何かのトラブルで電車がストップすることが起きて駅の構内が大混雑して身動きがとれなくても、汗でびっしょりになっても、じっと我慢をする。

我慢こそ美徳

日の出とともに起き、日が沈むとともに寝る。人間本来の生活ができる。

一般的に日の短い冬場より、夏場の方が仕事の時間は長い。

収穫時期の農繁期は休みなしで働くこともある。反対に冬場の農閑期などは、連続した休みをいつでも自由に決めることができる。

雨の日は仕事をしないこともある。天候により作業時間を自分で決める。

人間関係  上司や部下などさまざまな人間関係がある。職場環境にもよるが、ストレスでうつ病になる場合もある。

仕事場とプライベートをきっちり分けるといったメリハリがある。

他人には関心がない、ドライな人間関係もある。

 畑には基本的に人はいない。歩いている人もいない。いてもお年寄り。人にあうより、昆虫や動物、鳥類に遭遇することが多い。

野良犬もたまにみかける。孤独になりやすい。

部落や組合、青年部、婦人部など地域に根差した活動が多い。

近所一体でもともと農作業をしていた歴史もあり、親密な関係が必要。仕事場が家の近くになるためメリハリをつけにくい。

保険、年金  厚生年金 社会保険  国民年金 国民健康保険

農業者年金というものもある。

 税金  会社から自動的に引かれる。  自営業者になるため確定申告をする。青色申告白色申告がある。
 職場環境  分刻み、秒刻みな過酷な労働環境。どれだけがんばっても自分の労働が給料に反映されることが難しく、ビジネスをしているという実感をしにくい。

営業では顧客からクレームがくることもある。

仕事が細分化され自分の仕事が大きな枠組みの一部になり、それがどう影響しているのか全体像がみえにくいことがある。

組織のなかでは自分の考えを100パーセント出し切ることは難しく、周りとの調和が必要。さまざまな決まり事がある。

精神的に疲れる。

金曜日の仕事終わりは高揚することがある。

 労働時間は自分で決める。夏場暑ければ昼寝をし、早朝の早い時間に仕事をするなど決まりはない。

やり方によってはがんばるほど結果をだせることがある。仕事すべての全体像が見えるため改善点が見えやすい。

収入も、どれだけ稼ぎたいか自分で決めるため創意、工夫するため自らの考えで取り組める。

数十年前の昔と比べ、力仕事は格段に減った。

仕事場と家庭が一緒のためメリハリがない。子育てしやすい環境ではある。

 休み、給料面について  休日が決まっている。ボーナスがある。

退職金がある。(ないこともある)

定年がある。

終身雇用があり安定し、守られている。

年々非正規雇用が増加傾向にあり、パートやアルバイトも増えている。

確実に安定した時代は過去のものになりつつある。

土日中心の休みや正月、GW、お盆などまとまった休みは皆、集中するためどこに出かけても混雑しやすい。料金も割高。

会社にいて時間を過ごせばお金になる。

有給があるが周りの空気に合わせる必要があるため、場の空気を読む必要がある。

 休日が決まっていなく、用事や天候などで休みにする。仕事が間に合わなかったり、休むことが多くなったりすると、仕事の遅れを穴埋めすることが難しい。

ボーナスがない。

退職金がない。

定年がない。

天候に左右され、自然の影響をうける。

自然災害のときのために農業共済がある。

休みは自分で決めるため、平日などすいているときに行動できる。

農繁期は休みがない。

時間を過ごしても、仕事をしなければお金にならない。

草刈りや施設の設備、機械の設備、農業関係の集まりなどお金を生まない。

収穫物を販売することでしかお金は生まれない。

 身なり  会社の制服やスーツ、革靴など着用する。人前に出ることがあるとそれなりに気を遣う。 野外仕事が多いため野良着、長靴などになる。人前にでないため無頓着になりやすい。

JAへの依存度が高い人ほど(従順な人ほど)JAのマークが入ったキャップをかぶる。

 その他  個人が確立しているため、自由度は高い。老若男女さまざまな人がいるためいろいろな価値観に触れられる。視野が広くなる。

環境が変わったり、時代が変わったりで変化がある。

考え方によっては給料をもらいながら、仕事を覚えることができ、今後の役にたつこともある。

時間の感覚は「仕事が終わるまであと〇時間もあるのか」とつい時計をみてしまう。

 閉鎖的な環境のため、隣近所、親せき付き合いが濃い。昔からの村環境が残っており、人のうわさ話が多い。村から出る機会が少ないため視野がせまくなる。

よくも悪くも変わらないため変化がない。

人との距離感が近いため、干渉されたり煩わしかったりすることもある。基本悪気はないし、おおらかで悪い事を考える人は少ない。

保守的なことや昔からの人間が多い地域は外部の人間や考え方を受け入れないところがある。

時間の感覚は「気づけばもうこんな時間か」と感じ、休憩までや仕事終わりまでの時間を気にしなくなる。

勤め人と百姓の違いを理解する

都会でサラリーマンをすることと田舎で農業をすることは全く違います。働き方や考え方、雇われるのか自分で責任もって経営していくのかなど大きく異なります。

仕事以外のところでは、農業の場合は食や住と密接につながっており、「生活そのものに対するコストを低くすることができる」というのが特徴です。都市生活ではただ生活するだけであらゆるところでお金がかかります。住居にしても土地にしても食にしてもすべてにおいてお金がかかるシステムになっています。

これに対して田舎で農業をするのは食にかける金額が圧倒的に違います。例えば生活を自給することを考えれば、野菜やお米を自分で作ることができるのでいくらでも工夫することが可能です。また、隣近所など自分で作っていない野菜をもらえたり、あげたりすることが日常にもあります。

田舎での農業生活では、このようにお金を節約する仕組みがたくさん存在します。

子育てするには田舎の環境が適している

また、農業の特徴として、家族との時間の取り方も通常のサラリーマンとは異なります。農業は家族経営が大多数を占めます。夫婦でやっていれば一緒に過ごす時間がサラリーマンに比べて格段に多いです。これについてはいい点と悪い点があります。

夫婦がいつも一緒というのは例えば子育てなども含めると、とても良い環境であるといえます。子供に働く姿を見せることができるため、地に足ついた生き方ができます。逆に昼間は離れていることによっていい距離感が保てることもあるため、これについてはどちらがいいともいえません。

会社員をすることと農業をすることでは考え方や心構えが全く異なります。どちらも一長一短あるためどちらがいいともいえません。ただ環境は大きく違いがあるため、違いを理解したうえで選択することが大切です。

また、向き不向きもあるため自分は雇われることが向いているのか、自ら経営することが向いているのか適正を知ることも大事です。会社員と自営業の違いや給料をもらうことと売上をあげることの違いを理解したうえで新規就農することが大切です。