農家がネット販売をする場合、検索エンジンから探してもらう必要があります。農業の場合、産地で栽培していることが多いですが、一般的に知られた産地とそうでない産地とがあります。有名な産地では、産地名と農産物名などで検索されます。

例えば、「北海道のメロン」「新潟の米」「青森のりんご」「山形のさくらんぼ」「静岡のお茶」「宮崎のマンゴー」などがあります。これらは、一般的にも知名度があるため検索数も多いです。

さらに掘り下げて市町村名まで知っている人は、そちらで検索する場合もあります。

農産物を産地直送してお取り寄せしたいなと思ったとき、このような知名度のある産地が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

ただ、自分のところで栽培しているものは産地でもないし、知名度もないしネットで販売できないのではないかと思うかもしれませんが、そんなこともありません。

実際に私の市は産地ではありますが、全国区ではそこまで知名度はありません。それでもキーワード検索からお客様がやってきて販売できています。

有名な産地ではないから販売するのは難しいとあきらめてはいけません。見方を変えれば、自分で栽培している農産物が知られるようにするための情報はいくらでもあります。その作物の特徴やレシピ、利用方法、旬の時期などお客様が知りたい情報があるのです。

そのような知りたい情報をコンテンツとして情報発信すれば、検索エンジンで上位に表示されることも可能になるのです。

有名な産地ではなくても美味しい農産物を育てている生産者はたくさんいます。それでは、どのような考え方をすれば知名度がなくても有名産地に負けず販売できるのか、具体的に見ていきましょう。

キーワードから見る産地の強みとは

農家がインターネットで情報発信する場合は、お客様に見つけてもらうことが必要です。現在では、検索エンジンでキーワードを打ち込み情報を探すことが多いでしょう。

そのため、お客様が打ち込んだキーワードで、あなたのサイトを表示させる必要があるのです。

品質に自信があり、鮮度も抜群なものを持っているのが農家です。そのため、直接お客様に販売するのであれば、安売りは他にまかせて品質に自信をもって販売するほうがいいでしょう。

例えば、米を生産していて販売したいと考えたら、地域別で見てみるとどこが有利でしょうか。魚沼産コシヒカリがある新潟県でしょうか?

美味しいお米はどうやって探すのか

例えば県別で検索してみます。次のような結果が出ました。

「新潟 米」2810万件
「茨城 米」2350万件
「東京 米」2540万件 (2018年 5月の結果)

このようなキーワードで検索してみると1000万を超える検索数になります。「新潟 米」と「茨城 米」は米に関することが上位にたくさんでてきましたが、「東京 米」の場合は全く関係ないものが多くヒットしました。

では新潟と茨城で見てみましょう。新潟と茨城ではどちらのお米を食べてみたいですか?

Googleのキーワードプランナーで1カ月あたりどのくらい検索されているのか調べてみました。 「新潟 米」で1000回でした。「茨城 米」で170回でした。

圧倒的に新潟の米のほうが検索されていて人気があります。世間に知られているブランド産地のほうが圧倒的に検索されていることが分かります。

それでは、新潟で米を作っている方が売れるのでしょうか。検索回数も多く、ヒット数も多く人気が高いため、競合も多いです。逆に競合が少なければ、検索される回数も少ないですが、検索エンジンの上位に表示される確率は上がります。

有名産地は競合も多い

一方で茨城で米を作っている場合はどうでしょう。検索数も少なくヒット数も「新潟 米」より少ないため、検索エンジンで上位にもってくるにはこちらの方が難易度が低いといえます。

このように、栽培している場所でアクセス数が異なり、産地ブランドの地名度によってもアクセス数が異なることが分かります。

そしてライバルの多さによっても検索順位で上位に上がるかどうかが分かれます。

そのキーワードをうつ目的とは

検索エンジンを利用する人は、知りたい情報など何かしらの目的があって行動しています。例えば、「みかん」という文字でどのようなキーワードが検索されているのでしょうか。みかんを購入目的であろう人が検索する言葉に次のようなキーワードが出てきます。

検索キーワード 検索件数
みかん 752500
みかん 愛媛 16500
みかん 温州 13500
みかん 有田 6000
みかん 和歌山 6000
みかん 通販 6000
みかん 種類 4750
みかん 販売 4000
みかん 熊本 3250

みかんの産地名や購入に関するキーワードがでてきます。

基本的にはホームページをもっていても、お客様が検索してトップページに出てこなければ見てもらえません。上位表示されなければ、存在しないも同然なのです。

あなたがみかん栽培をしている場合、「自分はみかんを作っているが、あまり有名な産地ではないため生産している場所の地域名では検索されない」と思うかもしれません。

小さな産地は産地間競争に負けてきた

「愛媛」や「和歌山」「有田」など有名産地ならばキーワードでたくさん検索されています。

しかし、無名な産地では、そもそもみかんを作っていることが知られていないため、お客様がその地域名で検索してくれません。

「すごくいいものなんだけど、知名度がなく小規模のため流通にのせることもできないし、地域で細々と作られている」というようなとても美味しい希少価値のあるようなものが日本中に眠っているのです。

インターネットの検索だけでなく、市場の価格も産地とそうでないところでは異なってきます。
「産地でないところでは、市場競争でも価格面で不利だし、インターネットの世界でも無名な産地だから見つけてもらえない」ということがあります。

しかし、インターネットの世界では、今まで不利だったとしても考え方によっては逆転することができます
確かにみかんは「愛媛」や「和歌山」などの産地名で検索することが多いでしょう。

知名度がある有名な産地からお取り寄せしたいと考える方が多いからです。

ネットは埋もれた良さを引き出すためにある

しかし、有名産地だけが美味しいとも限りませんし、無名な産地のみかんでも知られていないだけでとても美味しい場合もあります。

例えば、栃木や群馬で有名な温泉地に鬼怒川温泉、塩原温泉、草津温泉、伊香保温泉などがあります。これらは、とても有名な温泉で観光客も多く温泉の質もいいものです。

当然温泉に行きたいと思えばこれらの場所に行く人は多いですが、すでに何度も行っている人や、より温泉の質にこだわる人、秘湯を探している人などもいます。

これらの有名な温泉地の近くには、全く有名ではないけれど観光地化されていない混雑していない地元の人しか知らないような小さな温泉があるものです。

これらの温泉地では、実はとてもいい温泉の質だけれど場所がとても不便だったり、知名度が全くなかったりする場合も多いです。

ただこのようなところでも、温泉の質がよければわざわざネットなどで探して行こうとする人もいます。

あらゆる角度から農産物を見る

農産物の場合でも誰も知らない産地で販売できる方法があります。産地名以外で検索エンジンの上位にもってくる方法を考えればいいのです。

例えば、「みかん」で以下のようなキーワードからも検索されることがあります。

検索キーワード 検索件数
みかん 皮 16500
みかん レシピ 13500
ミカン カロリー 9000
みかん 時期 4000
みかん おいしい 4000
みかん 栄養 3250
みかん 旬 1800
みかん 効能 1200

これらのキーワードは、産地名などは関係ありません。そのため、有名産地以外で作っていてもこれらのキーワードで検索され検索結果のトップにくれば、あなたのサイトが見られる可能性は大いにあるのです。

このことから料理の仕方やみかんに関する豆知識など、みかんに関するいろいろな内容を書くことで検索にヒットし、自分のサイトに呼ぶことができます。

キーワードに隠される本当のニーズ

例えば検索ワードが「みかん 皮」ならば、「みかんの皮を使った利用方法」や「みかん農家ならではの皮の使い方」「みかんの皮を使ってこんなことが出来る」などの記事を作成すると「みかん 皮」で検索したユーザーに記事がヒットするかもしれません。

みかんを使ったレシピを考えれば、みかんを使った料理に興味のある人が訪問してくれるかもしれません。他にもみかんにはどのような栄養があるのか、みかんを食べることによってどのような健康にいい効果があるのかなど記事にすることができます。

「みかん 旬」で検索する人は、みかんの美味しい時期はいつなのだろうと考えていることが分かります。現場でみかんを栽培しているなら一番美味しい時期を熟知しているだろうし、普通の人が知らない食べ方やおいしいみかんの選び方なども知っているでしょう。

このように、「みかん」というキーワードでも、産地が有名でなくても、違った視点から検索で上位に表示させることは十分可能です。

検索する人がどのようなニーズがあって検索し、何を求めているのか予想してウェブサイトを作成することが大切です。

まとめ

農家がネット販売するとき、日本全国が商圏になります。当然知名度がある産地は、美味しい物をお取り寄せしたいと思ったら地域名で検索されることがあります。

ただ、ほとんど知られていない場所で、とても美味しい農産物を生産している農家はたくさんいます。

農家のネット販売では、検索キーワードで見つけてもらうことが入り口になり、もっとも重要になります。あなたの産地が無名で特徴がなくても、栽培している農産物の特徴や情報はたくさんあるはずです。

お客様が検索する意図は何なのか、目的の情報に一致するようにあなたの農園独自の詳しい情報があれば、検索で見つけてもらう確率がでてきます。

その結果、全国的に知られた産地でなくても、ネットで通販ができるようになるのです。

1年以内に年収1000万円超えの農家になるには

Twitterで農業ビジネス情報を確認